
結論からいいますと、奈良漬を水洗いして食べる方法です。
このページでは奈良漬の水洗いの手順を写真で解説しています。
すぐに手順を見たい方は、上の目次の「7.【 実際の手順はここからです 】」から飛べます。
じつをいうと、奈良漬を洗うという食べ方は、業界ではタブーとされていた食べ方でした。
当店も今までおすすめしてきませんでした。
それではなぜ今になって、タブーな奈良漬の水洗いを紹介するのか。
それは日本人の生活に、時短という概念が浸透してきたと感じたからです。
費用対効果を指す「コスパ」(コストパフォーマンス)。
時間対効果を指す「タイパ」(タイムパフォーマンス)。
「奈良漬のもっとかんたんな食べ方はないの?」という声を聞く機会が増えました。
もっと気らくに、気がるに、奈良漬を食べていただきたい。
お客様の立場にたって考えた結果、奈良漬の水洗い方法を伝えようと思いました。
奈良漬を洗うことのメリットは二つあります。
かんたんで「時短」ができ、マイルドな風味になって「食べやすく」なります。
奈良漬を水洗いするとアルコールが飛びます。
これにより爽やかさが出てマイルドな味になります。
奈良漬の発酵の独特のにおいを減らしたい方にも。
さて、ものごとにはメリットがあればデメリットも存在します。
この食べ方をおすすめしてこなかったのはデメリットがあるからです。
・風味が落ちます。
・長期保存ができなくなります。
せっかく仕上げた奈良漬ですから、味が劣る食べ方はお伝えしたくなかったのです。
それでも、準備がめんどうで後回しにして…、賞味期限が切れて…、となってしまうのが一番ざんねんなんです。
それならば、気らくに、気がるに、水洗いして食べてください。
それでは商品の包装を開封してください。
ビニールに包まれた奈良漬がありますね。
奈良漬を食べる準備をするということは、
周りの『茶色の物体』をどう処理するのかということです。
奈良漬の周りの茶色の物体は、『酒粕(さけかす)』といいます。
日本酒の製造で清酒と酒粕が分離します。
酒粕には酵素・ペプチド・アミノ酸・ビタミン・酵母が含まれています。
この栄養素を利用して奈良漬は熟成していきます。
この食べ方は、奈良漬を水洗いする方法です。
酒粕を水洗いするので、保存に酒粕を使わない方法になります。
まず最初に準備するものです。
・まな板
・包丁
・ふた付きタッパー容器
・ゴムヘラ
・キッチンペーパー
商品の包装を開けて、ビニール袋に包まれた奈良漬を取り出します。
まな板の上で奈良漬の袋を開封します。
ビニールシートの上に酒粕に包まれた奈良漬がある状態です。
まな板の上にビニールシートを広げ、
ゴムヘラを使用して、奈良漬から酒粕を移動させます。
ざっくりと、大まかに、酒粕を取りのぞきます。
ひっくり返して、奈良漬の裏側も酒粕を取りのぞきます。
取りのぞいた酒粕は生ごみとして処分できます。
奈良漬を水洗いします。お湯は奈良漬が傷むので、必ず冷水で洗います。
そしてキッチンペーパーで水分を拭き取ってください。
まな板の上にビニールシートを広げた、その上で切ると、まな板の汚れが少なくなります。
どのぐらいの厚さに切るかはお好みです。
5mm程度の薄さで切ってみたり、厚く切ってみたり、サイコロ状に切ってみたり、いろいろ試してください。
歯ごたえが良い奈良漬(瓜、守口大根、生姜、ごぼう、にんじん)は、薄めに切るのがおおすすめです。
奈良漬を水洗いした場合は、長期保存に向きません。
1.ふた付きタッパー容器に入れてください。
2.必ず冷蔵庫で保存してください。
3.目安として一か月以内でお召し上がりください。